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Web担当者不在でも始めるWebマーケティング|社内に適任者がいない時の進め方

Webマーケティングに取り組みたいが、社内に詳しい人がいない。ホームページの更新、SEO、広告、SNS、アクセス解析など、やるべきことは分かっていても、誰に任せればよいのか分からない。中小企業では「Web担当者 不在」のまま、必要性だけが高まっているケースが少なくありません。

しかし、Web担当者がいないからといって、何も始められないわけではありません。大切なのは、最初から万能な専任者を探すことではなく、必要な仕事を分解し、社内で持つべき判断と外部に任せる実務を切り分けることです。Webマーケティングは一人の専門家だけで成立するものではなく、経営、営業、外部パートナーが連携して進める活動です。

この記事では、社内に適任者がいない中小企業向けに、Web担当者不在でもWebマーケティングを始める方法を解説します。最初に整理すべき業務、社内で最低限決めること、外注先の使い方、担当者候補の育て方、90日で動き出す手順まで紹介します。

目次

Web担当者不在でも最初に決めるべきこと

あわせて読む:限られた予算と人員で進める場合は、中小企業のWebマーケティング戦略|限られた予算と人員で成果を出す進め方Webマーケティング組織の立ち上げ方|担当者配置と評価指標を整える実践手順も参考にしてください。

Web担当者がいない会社ほど、まず「誰を採用するか」から考えがちです。もちろん将来的に専任者を置く選択肢はありますが、最初から採用だけに頼ると時間がかかります。採用できるまで何も進まない状態になり、機会損失が続いてしまいます。

最初に決めるべきなのは、Webマーケティングで何を増やしたいのかです。問い合わせを増やしたいのか、資料請求を増やしたいのか、採用応募を増やしたいのか、既存顧客から追加相談を増やしたいのかで、必要な動きは変わります。目的が決まらないまま担当者を探しても、任せる仕事が曖昧になります。

次に、社内の誰が最終判断をするのかを決めます。Webに詳しい人がいなくても、どの商品を売りたいのか、どの顧客を増やしたいのか、どの予算まで使えるのかは社内で判断できます。ここを外部任せにすると、自社の事業方針と施策がずれやすくなります。

また、Web担当者不在の状態では、作業担当と責任者を分けて考えることが重要です。ホームページ更新や記事制作は外部に依頼できても、顧客情報の提供、優先順位の決定、問い合わせ後の営業対応は社内の仕事です。すべてを一人に背負わせる前提をやめると、現実的な進め方が見えてきます。

Webマーケティング業務を分解して棚卸しする

Web担当者不在の会社がWebマーケティング業務を棚卸しするイメージ

Web担当者がいないときは、まず業務を細かく分解します。「Webマーケティングをやる」という大きな言葉のままだと、必要な人材像が見えません。実際には、企画、制作、更新、広告、分析、営業連携など、複数の仕事が混ざっています。

たとえば、ホームページ関連では、サービスページの改善、事例ページの追加、問い合わせフォームの見直し、公開情報の更新があります。コンテンツ関連では、記事テーマの決定、原稿作成、校正、画像準備、公開作業があります。集客関連では、SEO、検索広告、メール配信、SNS運用などがあります。

さらに、問い合わせ後の対応も重要です。問い合わせがどこに届くのか、誰が返信するのか、営業へどう共有するのか、商談化したかどうかをどう記録するのかを決めなければ、Web施策の成果は見えません。Web担当者不在の会社では、この後工程が抜けていることがよくあります。

棚卸しをするときは、それぞれの業務を「社内で判断すること」「社内で作業すること」「外部に依頼できること」に分けます。社内で判断すべきなのは、顧客像、強み、商品方針、優先順位、予算です。外部に依頼しやすいのは、ページ制作、デザイン、広告運用、記事執筆、技術的な設定です。

この分解ができると、いきなり万能なWeb担当者を探さなくても、今すぐ始められる領域が分かります。人がいないから止まるのではなく、仕事の切り分けができていないから止まっている場合が多いのです。

社内の暫定責任者は専門知識より調整力で選ぶ

Web担当者不在の会社では、暫定的な社内責任者を一人決める必要があります。ただし、その人がSEOや広告運用に詳しい必要はありません。最初に求められるのは、専門知識よりも社内外の情報を集め、関係者を動かす調整力です。

暫定責任者の主な役割は、目的を確認し、必要な情報を集め、外部パートナーとの窓口になり、進捗と数字を社内に共有することです。自分で記事を書いたり、広告を細かく調整したり、サイトを直接編集したりできなくても構いません。むしろ、すべてを自分で抱え込まないことが大切です。

候補になりやすいのは、営業企画、総務、経営企画、既存のホームページ更新担当、営業マネージャーなどです。顧客や商品を理解していて、社内の関係者と話しやすい人が向いています。若いから、パソコンに詳しそうだから、SNSを使っているからという理由だけで選ぶと、事業との接続が弱くなることがあります。

暫定責任者には、最初から大きな成果責任を背負わせないことも重要です。Web担当者が不在の状態で、いきなり問い合わせ数の増加だけを求めると、担当者が孤立します。最初の評価は、体制を整えたか、情報を集めたか、施策を進行できたか、数字を見える化できたかに置くとよいでしょう。

外部パートナーは実務代行ではなく伴走先として使う

Web担当者不在の会社が外部パートナーと連携するイメージ

社内にWeb担当者がいない場合、外部パートナーの活用は有効です。制作会社、広告代理店、SEO支援会社、ライター、マーケティング支援会社などを使えば、専門的な作業を早く進められます。ただし、外注先を単なる実務代行として扱うだけでは成果につながりにくくなります。

外部パートナーに依頼する前に、まず目的と現状を伝えます。増やしたい成果、対象顧客、主力サービス、強み、過去の問い合わせ内容、営業でよく聞かれる質問を共有します。これがないまま「問い合わせを増やしてください」と依頼しても、表面的な提案になりがちです。

依頼範囲も明確にします。たとえば、記事制作だけを依頼するのか、テーマ設計から任せるのか、公開作業まで含めるのか、数字の振り返りも行うのかで必要な費用と成果物は変わります。広告運用でも、広告設定だけなのか、ランディングページ改善まで見るのかで成果は大きく変わります。

よい外部パートナーは、作業だけでなく判断材料を出してくれます。どのページを優先して直すべきか、どのキーワードを狙うべきか、問い合わせが増えない原因はどこにありそうかを説明してくれる相手です。逆に、施策の目的や数字を共有せず、作業報告だけで終わる場合は改善が進みにくくなります。

Web担当者不在の会社では、外部パートナーを「社内に足りない専門性を補うチームの一部」として位置づけます。社内が事業情報と意思決定を持ち、外部が専門作業と改善提案を担う。この分担ができると、専任者がいなくてもWebマーケティングは動き始めます。

最初に整えるべきホームページと問い合わせ対応

Web担当者がいない会社ほど、最初から多くの施策に手を出さないことが大切です。SNS、広告、SEO記事、動画、メール配信を同時に始めると、管理できなくなります。まずは、ホームページと問い合わせ対応を整えることから始めます。

ホームページでは、サービスページ、事例ページ、よくある質問、問い合わせページを確認します。サービス内容が古い、対象顧客が分からない、料金や進め方の説明が不足している、問い合わせ後の流れが見えない状態では、集客しても成果につながりません。

特に中小企業では、営業資料として使えるサービスページが重要です。誰のどんな課題を解決するのか、選ばれる理由は何か、導入までの流れはどうなるのかを明確にします。事例が出せる場合は、業種、課題、実施内容、成果を整理します。実名が出せなくても、匿名事例として掲載できることはあります。

問い合わせ対応も同時に整えます。問い合わせ通知が担当者一人にしか届かない、返信テンプレートがない、営業への共有方法が決まっていない状態では、せっかくの見込み客を逃します。共有メール、管理表、初回返信の目安時間、営業引き渡しの項目を決めておきましょう。

この段階では、完璧なサイトを目指す必要はありません。見込み客が最低限安心して問い合わせできる状態を作ることが先です。Web担当者不在の会社でも、営業現場の情報を集めてページに反映するだけで、問い合わせの質が変わることがあります。

採用より先に小さな運用ルールを作る

将来的にWeb担当者を採用する場合でも、先に小さな運用ルールを作っておくことをおすすめします。運用が何もない状態で採用すると、新しい担当者が一から社内調整をしなければならず、立ち上がりに時間がかかります。

最初のルールは簡単で構いません。月に一度、問い合わせ数と商談化数を確認する。営業からよくある質問を三つ集める。ホームページの改善点を一つ決める。記事テーマを一つ決める。外部パートナーとの打ち合わせ記録を残す。これだけでも、Webマーケティングの土台になります。

管理表には、公開した記事、改善したページ、問い合わせ日、相談内容、流入元、営業担当、商談化の有無を記録します。最初から高機能なツールを導入しなくても、表計算ソフトで十分です。大切なのは、感覚ではなく記録をもとに話せる状態を作ることです。

採用する場合は、この運用記録が役立ちます。どの業務が社内で不足しているのか、外部に任せている範囲はどこか、担当者に期待する役割は何かが明確になります。結果として、採用要件も現実的になります。

また、採用できた後も、すべてを新任者に任せるのは避けましょう。Web担当者は事業情報を社内から受け取り、営業や経営と連携して成果を出す役割です。孤立させない体制を先に作っておくことが、採用後の定着にもつながります。

Web担当者不在でよくある失敗

よくある失敗は、詳しい人がいないことを理由に何年も先送りすることです。Webマーケティングは、始めてすぐ大きな成果が出るとは限りません。だからこそ、早めに小さく始めて、社内に情報と改善の習慣を蓄積する必要があります。

次に多いのは、外注先に丸投げすることです。社内に担当者がいないからといって、すべてを外部に任せると、自社の顧客理解や営業情報が反映されにくくなります。外注先には専門作業を任せても、目的、顧客、強み、優先順位は社内が持つべきです。

ツール導入を先行させる失敗もあります。マーケティングツール、CRM、MA、アクセス解析ツールを入れても、誰が何を見るのか、どの数字で判断するのかが決まっていなければ使われません。まずは管理表と月次確認から始め、必要性が見えてからツールを追加します。

また、暫定担当者を孤立させることにも注意が必要です。Webに詳しくない人を窓口にしたのに、成果だけを求めると負担が大きくなります。経営者が目的と優先順位を示し、営業が顧客情報を出し、外部パートナーが専門作業を支える形にすることで、無理なく進められます。

Web担当者 不在の会社が90日で動き出す手順

Web担当者不在の会社が90日計画でWebマーケティングを進めるイメージ

最初の30日では、目的と現状を整理します。増やしたい成果を一つ決め、社内の暫定責任者を置き、ホームページ、問い合わせ対応、営業資料、過去の問い合わせ内容を棚卸しします。あわせて、外部に依頼すべき作業と社内で判断すべきことを分けます。

次の30日では、最小限の改善を実行します。サービスページを直す、事例を追加する、よくある質問を整える、問い合わせ通知と初回返信を改善する、記事テーマを一つ作るなど、商談につながる土台を優先します。外部パートナーを使う場合は、目的と顧客情報を共有したうえで依頼します。

最後の30日では、数字と反応を確認します。アクセス数だけでなく、問い合わせ数、問い合わせ内容、商談化数、営業で使えたページ、改善後の反応を見ます。そして、次の一カ月で続ける施策、やめる施策、追加で外部に任せる作業を決めます。

Web担当者不在の状態は、Webマーケティングを始められない理由ではありません。必要なのは、万能な人材を待つことではなく、目的を決め、業務を分解し、社内の判断と外部の専門性を組み合わせることです。小さな運用を90日続ければ、社内にWebマーケティングの土台ができ、将来の採用や内製化も進めやすくなります。

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次に読むと、Web集客と営業改善の全体像をより深く理解できます。

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この記事を書いた人

セコタカユキのアバター セコタカユキ マーケティングストラテジスト

医療と経済の架け橋である「医療経済学」を研究。医療・介護サービスのDX化推進やWEBマーケティングに関するコンサルテーション事業に従事。
心理や行動など、マーケティングのファンダメンタル部分を得意としています。SEOやSNS運用などフルスタックにサポートします!

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